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学部・研究科レポート

2016.04.11

大河ドラマ「真田丸」ワンポイント解説(11)

法学部教授 黒田基樹

 4月10日(日)に放送された第14回から、いよいよ大坂編がスタートしました。ここで源次郎信繁は、上杉景勝に供して上洛していますが、これはあくまでもドラマ上の設定になります。

 信繁は、真田昌幸が羽柴(豊臣)秀吉に従属して、上洛・出仕(天正15年2月のこと)した後に、人質として秀吉に差し出されたと考えられますが、その時期は明確ではありません。近世真田家の家伝によれば、昌幸が上洛・出仕した際に、信幸とともに供したと伝えられているので、そのまま人質として置かれたと思われます。

 しかしいずれにしても、信繁が何時上洛したのか定かではないので、ドラマではそのように設定して、信繁を早くから秀吉らと関わらせています。それによって、上杉氏、真田氏、徳川氏らの秀吉への従属をめぐる動きにあたって、秀吉の側に居させることで、ドラマの展開と信繁の動きをリンクさせようとしているのです。

 ドラマの展開と主人公の動向が乖離してしまうと、話が分断されてしまいます。そのためこれまでの大河ドラマでも、主人公を話の中心近くに置いてきました。しかし逆に不自然さにもなりがちです。ところが信繁の場合は、確かな根拠があるのです。それについては次回に出てきますので、お楽しみにしてください。

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