6月18日(土)に行われるオープンキャンパス『模擬授業』の内容をお知らせします。
オープンキャンパスの集合時間は13時です。事前申し込みは不要です。皆様のご来場を心よりお待ちしています。
【法学部】
芸能人とゴシップ記事-出版社VS芸能人-(担当:辻 雄一郎 准教授)
芸能人のゴシップ記事、ネット上の「あの○○銀行はつぶれそうだ」という書き込み、犯罪被害者と加害者に関する過剰な取材(パパラッチ)と報道、未成年者の犯罪についての報道(実名や写真の報道)、生鮮食品の産地偽装に関する報道(この松茸は「日本産」です!)、美容整形手術やダイエットの効能(絶対に痩せます)を過剰に評価するテレビ番組、様々な情報が私たちの生活に氾濫しています。
出版社は、たくさんの記事が売れれば儲かります。
情報を発信する人の利益と、ターゲットにされた個人の名誉、プライバシーの利益をどのように調整するべきでしょうか?どのような場合に私たちは訴訟を提起できるのでしょうか?
実際に裁判で争われた事件を例にして、じっくり検討してみましょう。
※法学部リレー連載(Vol.19)「情報法は決して目新しい学問ではない」(辻 雄一郎准教授)
【経済学部】
日本の経済格差-経済学-(担当:池野秀弘 教授)
最近、日本では個人間の所得格差が拡がっているといわれます。所得の多い人と少ない人の差がどんどんと拡がっているといわれますが、それは本当でしょうか。そして、もしそれが事実ならば、やはり是正すべきでしょうか。あるいは、所得の多い人はがんばって働いているのだから、格差があることは当然で、このまま放置しておいて構わないでしょうか。
現在の社会では、誰もがチャンスは平等にあるべきと考えます。これは、機会の平等と呼ばれます。しかし、その一方で、多くの人は経済的結果、つまり実際に得る所得は、人によって異なって当然と考えます。つまり、結果の平等は達成されなくても構わないと考えています。はたして、機会の平等と結果の平等は別のもので、それぞれ別個に考えてよいのでしょうか。
【メディア情報学部】
iPod/iPhoneアプリ制作を知る-デジタルデザインコース体験-(担当:本池 巧 教授)
iPhoneに代表されるスマートフォンのアプリケーションはどのように作成されるのでしょうか?
アプリ作成と聞くと、何か難しいプログラミングが必要という印象があるかもしれません。実際は、簡単なアプリの作成であれば難しくはありません(さすがに本格的なゲームソフトなどのプログラミングは難しいですが)。ただし、スマートフォンならではのコツがあります。画面の大きさ・操作形態がPCとは大きく異なるため、ボタンの大きさ・位置、操作方法など使い勝手に気を配らなければいけません。
この授業では、一人一台ずつ貸与されるiPod Touchで動くお絵かきソフトを実際に作成します。ボタンの配置・大きさなど使い勝手を考えて作業しながら、アプリ制作について考えてみましょう。授業ではAdobe Flash CS5 というソフトを使って制作を行いますが、簡単なお絵かきソフトを使うように、どなたでも取り組めます。ぜひ参加してください。
【現代文化学部】
詩という形のラブレター-高村光太郎「人に」を中心に-(担当:長尾 建 准教授)
みなさんは高村光太郎という詩人をご存じでしょうか? 彼が書いた『智恵子抄』という詩集は、日本の近代文学史上、最も美しい恋愛詩集とも言われています。その前半部は、光太郎が後に妻となる長沼智恵子に対して書いた、まさにラブレターです。ラブレターは一般的に、特定の相手に対してあくまで私的な形で書かれるものです。しかし彼は詩作品という形にして、雑誌に公にしました。おそらく当時の読者は、それがあたかも自分に対して書かれたラブレターのように錯覚し、その甘く美しいことばに陶酔したことでしょう。しかし当時の読者は、まさかそれがある特定の女性のために書かれたものとは、想像しなかったでしょう。一方で、ラブレターの対象であった智恵子は、一体どのようにそれを受け止めたのでしょうか。
光太郎と智恵子の恋愛を背景に、「人に」という作品を中心にして、実際に光太郎の詩を読んでみましょう。
【心理学部】
「見ること」のふしぎ-認知心理学入門-(担当:青山征彦 准教授)
この講義では、わたしたちのアタマの働きについて研究する認知心理学の入門編として、人間の視覚、つまり「見ること」について考えてみます。
私たちは、目を通して外の世界を見ていますが、実は外の世界そのままを見ているわけではありません。例えば、同じ大きさのものが違って見えたり、ありもしない線を見たつもりになったりするのです。
いったい、私たちは、どのようにして世界を見ているのでしょうか。実際に錯覚しやすい図形を見たりしながら、楽しく考えてみたいと思います。