経済学部

10.02.18

【経済学部】ゼミ活動紹介:「横浜赤レンガ倉庫」訪問記

 経済学部の小澤ゼミ(マーケティングとマネジメント・コース)が、2月8日(月)に「横浜赤レンガ倉庫」を訪問しました。
 マーケティングとマネジメント・コースでは、売れる商品・サービスを継続的に開発する仕組み(マーケティング)と、そのような仕組みを内に含んだ組織全体を円滑に動かすこと(マネジメント)を中心に学びます。売れ筋を発見・開発できる人材、組織を動かせる人材を育成します。
このコースに属する小澤ゼミでは、「現場主義」をモットーに、企業の現場にお伺いしビジネスの実際を学ぶ機会を設けています。

写真1:横浜赤レンガ倉庫の前で                   (写真1:横浜赤レンガ倉庫の前で)

 今回は、数年ぶりに「横浜赤レンガ倉庫」を訪問し、この商業施設を運営する「株式会社横浜赤レンガ」社長の三好様に、同社の事業戦略をお伺いすることができました。


写真2:三好社長から同社の事業戦略を伺う                   (写真2:三好社長から同社の事業戦略を伺う)


 横浜赤レンガ倉庫は建築後100年近い歴史を誇る建造物です。貴重な歴史的資産を活用し、「港の賑わいと文化を創造する空間」を事業コンセプトとして、運営主体が公募され、採用されたのがキリンビール、サッポロビールそしてニュートーキョーの3社からなる企業体でした。
 株式会社 横浜赤レンガは、商業施設「横浜赤レンガ倉庫」で約50店のテナントリースをするとともに、同施設内で、ダイニングレストラン「BEER NEXT」とライブレストラン「Motion Blue yokohama」の2店舗を直営しています。


写真3:BEER NEXT店内で                   (写真3:BEER NEXT店内で)


 横浜赤レンガ倉庫を訪れて気がつくことは、歴史の重みを感じさせる「赤レンガ」を活かした内外装です。そして、この赤レンガが醸し出す雰囲気と港を借景とすることで、日常生活の時空間から離れた「プチ・リゾート気分」を味わうことができます。横浜赤レンガ倉庫が提供する「感動と喜びと安らぎ」を実感することができました。
 差別化戦略の典型例として、ゼミ生は経営戦略論の実際を学ぶことができました。「差別化」を言うのは容易ですが、現実のビジネスの中に具現化するのはたやすくありません。品質や機能による差別化ではなく、「感動経験」の差別化のまたとない実例を眼にして、学問の実践的適用の難しさと醍醐味とを味わいました。


写真4:2階バルコニーにある「幸せの鐘」の前で                   (写真4:2階バルコニーにある「幸せの鐘」の前で)


 商業施設運営の根幹は、リピーターの確保です。「また行きたくなる」気持ちにお客様をさせるにはどうしたらよいでしょうか。「横浜赤レンガ倉庫」が与える感動経験の基本的要素は変えず、しかし、再訪したお客様に新たな驚きを与えることが、一つのプログラムとして考えられるでしょう。
その一つが、新しい施設の追加です。しかし、赤レンガ倉庫全体を変えることはできません。施設の中を十二分に検討し、施設そのものを変えずに新たな「場」を創造すること、創意工夫をすることでこれが実現できます。
 写真4の「2階バルコニーにある『幸せの鐘』」がその一例です。マーケティングのキーワードに、STPがあります。Segmentation、Targeting、Positioning の頭文字を取ったものですが、ここでは対象顧客層の選定である"Targeting"に注目しましょう。「横浜赤レンガ倉庫」を訪れるお客様には20代のカップルが少なくありません。そのようなカップルの思い出づくりの場として、「幸せの鐘」を設けたものと理解できるでしょう。
 バルコニーに出て港を眺めるだけでも十分楽しめるのですが、一つの工夫を加えることで新たな感動を作り出すことができるのです。いま最先端のマーケティング手法である「ことづくり」の実際を発見できた一例でした。
 このような得難い経験の機会を与えて頂いた、株式会社横浜赤レンガ社長の三好様に改めて厚く御礼を申し上げる次第です。


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