10.06.15
私たちの駿河台大学は埼玉県の飯能市にあります。池袋から西武池袋線の特急レッドアロー号で45分ほどの距離にあります。飯能は都心に出かけるにも便利であり、また車で10分も走れば緑豊かな土地に囲まれます。おだやかな暮らしを楽しむことができます。
飯能には、山や河川などの豊かな自然環境、寺社、史跡など文化財、そして、ハイキングや散策あるいは食や特産品など、見所がたくさんあります。
ところが、川越を訪れる人が950万人に対して、飯能を訪れる人は230万人とも言われ、飯能はその豊かな観光魅力に比べ訪れる人が少ない、と話す人がいます。
そのような意見や考えに対し、私は少し違って飯能を見ています。
観光客が何人であるか、ということはあまり意味がないと私は考えています。どのような人が飯能の地に来るのかが問題であって、飯能にふさわしい人、飯能を本当に楽しんでくれる人、飯能の魅力をわかってくれる人に、来てもらいたいと思っています。そして、飯能に来ていただいた人に大きな満足感を持ってもらいたいと思います。
それぞれの観光地にはそれぞれの観光地の姿があると思います。飯能にふさわしい観光地の姿とはどのようなものでしょうか。
他の土地から人が来るとは、その土地に人を惹(ひ)きつける力があるからです。人を惹きつける力とは、その土地の持つ魅力です。飯能という土地の持つ総合力と言ってもいいでしょう。
見た目が良いだけの観光開発は一時的なものです。そうではなくて、本当の意味で、その土地が人を惹きつける力を持たなくてはなりません。
他の土地から人が来るということは、その土地には何かオモシロイものがある、楽しいことがある、興味深いものがある、今の自分にはないものがその土地にはある、からです。
しかし、それ以前に、その土地に住む私たち住民が、その土地を本当に魅力的だと感じ、自慢できるようになる必要があります。その土地に住む人がその土地に魅力や自信を感じなければ、まして他の土地から人は来ません。
他の土地から人を惹きつけるとは、まず、その土地に住む人が、その土地を楽しい、オモシロイ、魅力的だと感じられなくてはなりません。
飯能に来て大きな満足感を持ってもらうためには、飯能の魅力をわかってくれる観光客と、飯能が大好きでそこに暮らす住民が必要です。
それでは、飯能の本当の魅力とは何でしょう。
飯能が住みやすい土地であり、他の土地の人に自慢できる土地であり子ども達もこの土地に就職し、家族を持ち、定着し、土地の暮らしを楽しんでいるという人たちが、飯能にはたくさんいます。つまり、飯能の最大のそして本当の魅力とは、飯能が大好きな住民のみなさんです。
イキイキと楽しく飯能に暮らす、そういう人を増やすこと、それが飯能が目指すべき観光地の姿であり、一言で言うと、質の高い観光地になるということだと思います。そのような条件や環境をつくりだすことが、観光開発の第一歩ではないでしょうか。