10.08.19

皆さんとスライドを見ながらおかねの歴史をたどりました。
物々交換の不便さを補うために物品貨幣が使われます。物品貨幣の代表的なものは中国で使われた貝でした。財産、貯蓄、賃貸、売買、資本、資産、負債など貝の字が使われ、おかねに関連したことを意味しています。
つぎに金属のおかねが誕生しました。代表的なものが金、銀、銅でした。江戸時代、金属貨幣の預り証として日本に紙幣が生まれました。明治4年に円が誕生し、1円を金1.5グラムに交換することができました。
現在おかねは金など貴金属に交換できません。また預金もおかねの一部に加えられています。
おかねの価値を維持し、高めることは国にとって最重要な課題のひとつです。

教室で知らなかったことを学ぶのは素晴らしいことですが、キャンパスを飛び出し、地域に触れることも大変魅力あることです。
駿河台大学の強みの1つに面積の70%が森林という飯能市に立地し、自然に恵まれていることが挙げられます。山で植林をしたり大学の裏山では遊歩道づくりに学生が汗を流しています。
先日もゼミの学生と一緒に飯能河原でバーベキューをしたり、名栗の渓谷で鱒つりを楽しみながら将来の進路について語り合いました。
第2の強みは、駿河台大学には地域の強力な応援団が存在することです。夏休みには多くの地域の企業が学生をインターンシップ生として受け入れてくださいます。
地域の金融機関の現役の職員の方が12回連続講義をされる「金融TODAY」という科目もあります。教室での勉強とキャンパス内外の様々な地域との連携活動を通じて、幅広く逞しい人格の人材に育ってほしいと願っています。

高校生のみなさんもよく行かれるユニクロを創業された柳井正さんの経営戦略を中心に、柳井さんがどのようにユニクロを短期間に世界的なアパレル企業に育て上げたのか、従来のアパレル業界の中でユニクロの新しさや魅力はどんな点にあり、柳井さんはそれらをどのように作り出したのかを考えてみました。
ご本人のお話では内気でおとなしく、将来のこともあまり真剣には考えていなかった普通の少年、青年だった柳井さんは、お父さんが経営していた紳士服店の経営をまかされた時、この道を進む決意をしました。そして、紳士服よりもカジュアル衣料品の将来性に気づき、さらに、年齢にも性別にもかかわりなく着ることのできる「ノンエージ・ユニセックスのカジュアルウェア」というそれまでは無かったアパレル品の分野を切り開きました。
柳井さんが作り出したユニクロの強さの源は、これらの衣料品をただ仕入れて販売するのではなく、自分で企画し、製造した点にありました。「製造業小売」と呼ばれるこうした経営方法は売れ残りを抱えるという危険と隣り合わせでしたが、柳井さんはそれを回避する方法も考え出しました。また、商品を低価格で提供できるように中国のメーカーに生産を委託すると同時に、品質を良くするために社員を中国に常駐させて、徹底的に指導しました。こうした新しい経営の仕方を考え出し、実現したことがユニクロの成功を生み出したのです。

私の担当している「経営史」の授業は、いろいろな会社を創業し、発展させた企業家の経営戦略を中心に、会社がどのようにして成長できたのかを考える科目です。
明治以降の日本の経済発展は、実にたくさん現れたすぐれた企業家の方たちの活躍によるものでした。彼らに共通するのは、時代の変化に適切に対応したこと、そしてそれまでにはなかった新しいビジネスを生み出したことでした。歴史は古い時代の出来事をただ暗記する退屈な科目と思っている人も多いでしょうが、歴史は学ぶべき教材に満ちています。人々の様々なチャレンジが歴史をつくってきたのですから。
皆さんも多くの企業家の方たちの苦闘と挑戦の足跡に触れ、未来の優秀なビジネスマンを目指してみませんか。