10.06.22

日本は先進国の中でも類をみないほどの急激なスピードで少子高齢化が進んでおり、社会保障制度改革は重要な課題の1つとなっています。近年では、年金に対する国民の関心も高まっており、マスコミでも取り上げられるようになりましたが、「年金危機」や「財政破綻」という言葉が先行し過ぎていた時期もありましたので、若い人たちの中には年金への不安や不信を感じ、「保険料を払いたくない」と思っている人もいるかもしれません。しかし、日本の年金制度は複雑であるため、実は年金のことをよく知らないという人が少なくないことも事実です。
そこで、今回の模擬授業では、初めて年金について学ぶことを前提にして、公的年金はなぜ必要なのか、現在の日本の制度がどのような仕組みになっているのかを解説したうえで、今後の年金改革の論点とも言うべき課題についても触れました。

少子高齢化が進展し、経済成長が鈍化しているような状況下では、現役世代が高齢者を支えるという世代間扶養の年金制度を長期的に持続させることは容易なことではありません。社会状況の変化や国民のニーズに応じた年金改革が必要となりますが、すべての人が得をし、介在するすべての問題を解決するようなベストな改革はあり得ません。結局はどの部分を重視し、どこで妥協するか、制度の安定性や実行可能性という面から検討していくことになります。また、年金問題だけではなく、社会保障全体を総合的に考える必要もあるでしょう。
皆さんもこれを機会に、年金問題について考えてみてください。年金は遠い将来のことと思っているかもしれませんが、20歳になれば皆さんも国民年金の加入者です。自分が加入する制度のことを知ることは大切なことだと思います。まずは身近な問題としてとらえ、関心を持つことから始めてみませんか?