
10.09.03
駿河台大学大学院経済学研究科の教育の特色の一つが、「オリエンテーション科目」と「導入科目」の配置です。
1. オリエンテーション科目
「オリエンテーション科目」は、大学院教育の基盤を築くために設置された科目です。
「経済学基礎」は学部レベルの経済学未修者、「経営学基礎」は学部レベルの経営学未修者を対象に、これら学問領域の基礎を提供します。
学部で経済学を履修せず、大学院で経済学領域の科目を履修する大学院生は「経済学基礎」を、学部で経営学を履修せず、大学院で経営学領域の科目を履修する大学院生は「経営学基礎」を1年次で必ず履修してください。「経済学基礎」は経済コースの大学院生で学部レベルの経済学未修者、「経営学基礎」は経営コースの大学院生で学部レベルの経営学未修者を主として対象にしていますが、所属コース以外の選択科目を履修する場合の予備的・前提的知識を与えることになりますので、他コースの科目を取る場合の前提条件ともなるでしょう。
「研究・論文作法」は、学位論文完成に必要な研究方法・論文作成法の入門となります。学部で卒業論文を作成しなかった大学院生は、1年次でこの科目の履修が必須です。経済学領域の研究方法では、研究テーマの設定の仕方、文献探索の方法、本の読み方、フィールドワークのやり方、統計分析など過去に提出された学位論文などを参考に教授します。経営学領域では、事例分析等の定性的方法と、統計解析を主とした定量的方法を用いる場合の前提条件、リサーチ実行過程で留意すべき要点を解説します。その際、事例研究における「倫理ガイドライン」にも触れる予定です。卒業論文作成経験のある大学院生でも、研究方法をより深くまなびたい、論文作成上守らなければならない規約(論文作成上の約束事)を確かめたい大学院生にも履修を勧めます。
また、「エンド・ユーザー・コンピューティング」では、論文作成の道具としてどのようにPCを使うのが効率的かを教えます。学部レベルのPC操作に慣れている大学院生であっても、論文作成支援用具としてPCを使いこなすノウハウをえたい大学院生には最適な科目です。
2. 導入科目
大学院開講科目は、原則的に、学部レベルの専門科目の履修を前提にして講義を展開します。履修者によっては、学部で専門領域の基礎科目を受講していない事例もあるでしょう。経済学と経営学については、オリエンテーション科目群の「経済学基礎」、「経営学基礎」で、これら領域の基礎を提供します。
しかし、専修領域によっては、経済学基礎、経営学基礎では対応できない部分が生じます。
経済理論・政策分野における「マクロ経済学特論」、「ミクロ経済学特論」、「計量経済学特論」、財政領域の「地方財政特論」、経済事情・歴史分野における「アジア経済特論」、企業経営専修分野における「経済学基礎」「経営学基礎」「研究・論文作法」、経営情報専修分野における「情報経営特論」、会計分野における「財務会計特論」、「会計学特論」は、これら領域の基礎的科目を学部レベルで履修しなかった者を対象に、大学院教育への導入を図るために設置されています。
これら科目は学部レベルの学問的知識があることを履修の前提にはしていません。しかし、受講者が速やかに学部レベルの知識を身につけ、同一専修領域の専門科目の受講に差し障りがないようにすることを、講義目標としています。学部で未履修の大学院生はもちろん、履修済みではあっても基礎知識を再確認したいという大学院生にも適した科目と言えるでしょう。学部卒業後に社会人経験を積んで入学した大学院生にとっては、「リカレント」的な科目としての意義をもっています。