東京大学法学部卒業。大阪地方裁判所判事補。広島地方裁判所判事補。最高裁人事局付。那覇地家裁石垣・平良支部長。東京地方裁判所判事。法務省民事局参事官。東京高等裁判所判事。金融再生委員会事務局次長。東京地方裁判所判事部総括。大津地方家庭裁判所長。東京高等裁判所判事部総括。2010年7月退官。
グローバル化が大きく進行する中で、わが国社会には大きな変化が生じつつあり、現在わが国は、将来に向けて解決すべき様々な問題に直面しています。高齢化・少子化の進行、企業の直面する激しい国際競争、雇用形態の変化と失業率の増加、公的年金制度の将来に対する不安、社会的格差の拡大、そして大震災からの復興などの問題です。こうした中で、社会には、法的な側面からの法曹の助けを必要とする人達が増えています。また、多くの市民が社会の不正義を黙って見過ごすことなく、社会の改革に向け発言する場面も増え、法曹がこれを支援することも求められています。法曹に対する社会の需要は確実に大きくなるとともに、法曹の活動に大きな期待が寄せられているのです。
駿河台大学法科大学院は、このような社会的要請に応えるべく、社会に貢献する高い志を持った法曹を養成するために、二つの法曹像の養成を目標としています。それは、(1)市民社会の中で生じる高齢者問題、労働問題、消費者保護、犯罪問題や家庭に関する紛争の解決などに精通して、幅広い社会の要請に応えられる「ソーシャル・ローヤー(個人・社会福祉法曹)」と、(2)企業の問題に精通して、大企業のみならず地域の中小企業のニーズに幅広く対応できる「ビジネスローヤー(金融・企業法曹)」です。
それでは、社会の期待に応えられる法曹になるためには、どのような勉強をすればよいのでしょうか。当然、まず司法試験に合格する学力を身に付ける必要がありますが、法曹として活動するためにも、また、法曹としての力を活かして政界や官界で活動するためにも、豊かな人間性や感受性、幅広い教養と深い法的素養、高度な専門知識と柔軟な法的思考力を身に付けておく必要があります。本学は、こうした能力の育成をめざします。
本学は、社会人の人達をはじめ様々な経歴を持つ人材を幅広く受け入れて、その経験や資質を活かしつつ、法曹になるために不可欠な基本的な法律知識、高度な専門知識、法的思考力を習得させ、これらを身に付けた修了生を送り出すことを教育の基本目標としています。
法科大学院教育の理念の一つとして「理論と実務の融合」があげられています。しかし、これを本当に実現するためには、第1に、充実した基礎学力の養成が前提となり、第2に、優れた実務家教員の存在が必要です。
本学は、まず、カリキュラムと授業の内容を一層充実させ、徹底した基礎学力の養成を図っています。次に、本学の特徴の一つは、専任教員中に多くの優れた実務家教員を擁することです。したがって、本学の教育の中で「理論と実務の融合」は理想的に実現されています。
駿河台大学法科大学院ではこれまで優れた有為な法曹を送り出すことを目指して 充実した教育を提供するために努力をしてきており、平成20年度に財団法人大学基準協会による 法科大学院認証評価において、法科大学院基準に”適合”であると認定されていますが、 残念なことに、昨年の司法試験では合格者数・合格率の面で期待した成果をあげることができませんでした。
そこで、本法科大学院は「駿河台大学法科大学院教育改善プログラム」を作成して、 平成22年度から全面的な教育システムの改善に全力で取り組んでいます。
本プログラムは、従来からの本学の特色である、少人数教育および段階的カリキュラムによる教育をより一層徹底して、 明確な教育プログラムのもとで、学年進行に応じ、 徹底した基礎学力の養成→具体的な問題への応用力の養成→総合的な法的思考力の養成、 という積上げ式の段階的教育により学力の確実な向上を図ることとしています。
未修者である1年生については、入学時点の導入教育から3年次まで積上げ式の段階的教育を実施します。 これにより、教員による教育と学生の自学自習との総合を実現して、徹底した基礎学力の養成をベースに、 司法試験合格に不可欠な問題発見能力、問題解決能力の養成を実現していきます。
法曹の道を目指して法科大学院に入学される皆さんには、 司法試験合格に向けて大きな努力が求められますが、駿河台大学法科大学院は、 一人でも多くの学生さんがその最終目標を達成できるよう支援を惜しみません。